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『私は人見知りなので・・・・』

「私は、人見知りなので、人付き合いが苦手です」と、かつての私はよく口にしたものです。こういうことによって、さらに自分自身の対人関係の劣等感を増大させていきました。しかし、使用の心理学を知った私は、「人見知りをどう活かしていくのか」という新たな見方ができるようになりました。

アドラーはこう言っています。
『重要なことは、人が何を持って生まれたかではなく、与えられたものをどう使いこなすかである』

「人付き合いがうまくいかないのは、自分が人見知りの性格だからだ」という考え方は、“個人がもっている特性や能力を発揮する”という視点においては、遠回りな考え方です。
重要なことは、『何を持って生まれたかではなく、与えられたものをどう使いこなすかだ』です。「人付き合いがうまくいかないのは、自分の性格位のせいではなく、使い方が間違っているからだ」と考えます。

例えば、「私は、人見知りだからこそ、関係ができた方とはじっくりと深く付き合える」と考えられるようになりました。その結果か、相手からは「彼は、最初遠慮気味だが、一度付き合うと、腹を割ってオープンマインドで付き合える人だ」という評価を生み出すことができたと思います。
使用の心理学とは、「短所と思っていた特徴を、どのように長所におきかえられる」ということです。たいていの短所は、かならず長所におきかえられます。この前向きな発想こそが、人が成長するための正しい道なのかもしれません。