後輩指導

後輩指導に使えるアドラー心理学の活用術

Q.後輩を上手に叱れません。

後輩にどう思われるかを考えると、うまく指導ができません。イヤな先輩と思われずに、やる気を起こさせる指導方法など、心理学の活用のしかたを教えていただきたいです。

A.まず、「叱る」というのはどういう目的でされているのでしょうか?

「叱る」というのは相手の行動の改善を促すこと、つまり提案ということなのでしょうか?この点が、自分が不利益を被ることを不満の種として、相手に感情的に言う「怒る」との違いです。

 

後輩の行動を良い方向にもっていくために必要なことは、『勇気付け』です。アドラー心理学ではもっとも重要な技法とされています。まずは、後輩の存在価値を認めましょう。「あなたがいると、元気をもらえる」続いて、後輩の長所や貢献、強みに着目しましょう。そして、それらが発揮された行動に注目をしましょう。「あなたのそのやり方はよいと思います」

 

その一方で、足りない点、誤っている点については、「ここは違うと思う」「こうしたらもっとよくなる」と指摘したり、「どうやったらうまくいくと思う?」と決断を委ねてもいいでしょう。

さらに、失敗しても後輩を信じ、「あなたならできます。あなたならやれます」と再チャレンジをうながしましょう。

 

「勇気づけ」とは、後輩を甘やかすことではありません。後輩の存在価値を認めて、プラス面に注目して行動を促していくことです。「勇気付け」はとてもパワフルです、職場に限らず様々な場面で使ってみてください。